世界でも注目されるボーンブロス

ボーンブロスの多さに驚愕
写真は先日の🇺🇸ラスベガスのオーガニックスーパーSproutsの様子です。有名なホールフーズというスーパーやオーストラリアのスーパーでもボーンブロス製品は豊富です。日本ではまだまだ情報が少ないボーンブロス🦴こちらの記事では、研究も引用して、ご紹介します。そして、以下のブログもぜひご覧ください。
ボーンブロスと腸の炎症
研究(マウス実験)によると
・ボーンブロスを飲ませたマウスは潰瘍性大腸炎の症状が軽くなった
・炎症を悪化させる物質(IL-1β, IL-6, TNF-α)が大きく減少
・炎症を抑える物質(IL-4, IL-10 など)が大幅に増加
結果として、腸のダメージが減り、回復が促進された
つまり、ボーンブロスは炎症バランスを整える働きを持つ可能性があります。
ポイント
・ボーンブロスはアミノ酸が豊富(特に必須アミノ酸)
・免疫応答を調整し、腸を守る可能性がある
・まだマウス研究の段階だけど、自然で低コストな選択肢として注目されている
💡温かいスープが体に染みる理由が科学的にも少しずつ解明されてきている
参考リンク🔗
ボーンブロスの潰瘍性大腸炎マウスモデルにおける抗炎症作用の解析
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8618064/
「体を温める・病気を癒す」
ボーンブロスは昔から世界中の文化で「体を温める」「病気を癒す」飲み物として利用されてきました。日本の出汁や中国の薬膳スープ、西洋のチキンスープなどもその一例です。しかし、
「なぜ体に良いのか?」
「本当に医学的な効果があるのか?」
という点は長い間はっきりした科学的根拠が示されてきませんでした。この論文はボーンブロスに含まれる 栄養素(アミノ酸やミネラル)に焦点をあて、それらがどのように腸の健康(腸バリア機能や炎症)に関わるのかを動物実験と人での研究のレビュー(まとめ)を通して解説しています。
特に炎症性腸疾患(IBD:潰瘍性大腸炎やクローン病など)との関係が注目点です。
ボーンブロスに含まれる栄養成分
論文によるとボーンブロスの主要な有効成分は大きく2つです。
①アミノ酸
グルタミン(Glutamine)
グリシン(Glycine)
プロリン(Proline)
ヒスチジン(Histidine)
アルギニン(Arginine)
これらは腸の細胞にとって大切な栄養素であり、腸バリアを強くする、炎症を抑える、組織修復を助ける といった働きが確認されています。
②ミネラル
カルシウム(Ca)
リン(P)
カリウム(K)
マグネシウム(Mg)
亜鉛(Zn)
これらは骨や筋肉、免疫、酵素反応に不可欠な元素であり、腸内の修復や免疫応答を助けます。
腸の壁は腸管上皮と呼ばれる細胞の層でできており、食べ物や細菌、毒素などが体内に入りすぎないように守っています。この壁が弱くなり隙間ができると
“リーキーガット(漏れやすい腸)”が起こり、炎症や免疫異常につながります。
ボーンブロスの栄養素はこの腸の壁を強くする方向に働くことがわかっています。
①炎症性サイトカインを減らす
IL-1β、IL-6、TNF-αといった炎症を悪化させる物質の産生を減らす。
②抗炎症性サイトカインを増やす
IL-10など、炎症を抑える物質の産生を増やす。
③タイトジャンクション(TJ)タンパク質を増やす
腸の細胞同士をつなぎ合わせている「タイトジャンクション」の発現を増加させることで、腸の隙間を塞ぎ、腸管透過性を下げる。
④細胞死(アポトーシス)を抑制
腸細胞の過剰な死滅を防ぎ、炎症の中でも腸の修復を助ける。
⑤シグナル経路(mTORC1など)を活性化
細胞増殖や組織修復に関わる経路を刺激する。
参考リンク🔗
https://link.springer.com/article/10.1007/s10620-025-08997-x
この全文を読むには有料です。いろいろな他の研究を併せてみても、内容的には大きな間違いはないでしょう。

ボーンブロス製品を選ぶポイント
実験で使われたのは骨を煮込んで得られた液体=スープ(ボーンブロスそのもの)である、という点です。つまり
• サプリメント(コラーゲン粉末やペプチドカプセル)
• ペーストや粉末に加工されたインスタント型
• 常温で持ち運べるように高温殺菌や乾燥処理をされた製品
といったものを直接使った研究ではありません。
なぜ煮込んだスープ型が研究で多いのか?
①成分がそのまま溶け出している
• アミノ酸(グルタミン・グリシンなど)やゼラチン、ペプチド、ミネラルが「煮汁に溶け込んだ状態」で存在しています。
・加工度が低いので、加熱変性・酸化・分解が比較的少ない。
②相乗効果を評価できる
• 自然のスープには複数の成分がバランスよく含まれます。
• 個別サプリのように「グルタミンだけ」ではなく、多成分の相互作用による効果を測定できる。
③食品としての「体験」も影響
• 温かい液体の摂取は消化器の血流改善や消化液分泌の促進にも寄与するため、粉末やカプセルでは得られない効果がプラスされる可能性があります。
冷凍タイプが好まれる理由
研究や臨床現場では 「煮込んだ後に冷凍保存して使う」 のが一般的です。
→栄養成分や風味を保持できる。常温保存品は高温殺菌や濃縮乾燥処理が必要になるため
• アミノ酸の分解
• 揮発性成分や風味の損失
• 酸化リスク
が増えやすい。
では、スープそのものとサプリや粉末の違いは?
• スープ(液体冷凍タイプ)
科学的エビデンスに近い形。成分保持+体験価値があり、最も「自然なボーンブロス」と言える。
• サプリ、ペースト、粉末
成分量を安定化しやすい反面、加工過程で活性の一部を失いやすい。「腸でどう働くか」という点は、まだ十分な研究がない。
結論
現時点の科学的根拠にも基づくとしたら
・煮込んでそのまま冷凍保存したスープ型こそが、研究で使われ、効果が検証されている形態。
・常温保存品や粉末は利便性はあるが、エビデンス的には「同等の効果がある」とはまだ言えない。
・健康効果を期待するなら 冷凍スープ型=“本物のボーンブロス” が最も信頼できる選択肢です。
⚠️粉末やペーストは常温保存できる製品が悪いということではないです。
最後に
まだまだ、日本にはボーンブロスぼ情報は少ないし、製品も増えてこないと思います。しかし、今後、僕が注目し続ける、よりナチュラルな製品だと言えます。出汁の文化を大切にするということは、未知の栄養素も得ることができ、僕たち人間が想像もしない、まだ判明されていない健康効果も期待できるかもしれません。僕はカウンセリングや栄養パーソナルをしてて、明らかにお腹が弱い人が増えているという現状に、高い壁を感じています。これは年齢関係なく、子供も、若い大人も、ご年配の方もなのです。世界では、美容やダイエットという観点で注目されて利用されてるのが多い印象です。しかし、僕はお腹に不安を感じる人や、お腹が弱い人にこそ、救世主になると信じて、おすすめしています。僕も、ボーンブロスを飲み始めて10年経ちますが、これからも飲み続けていきたいと思います。
まだまだ研究段階ではありますが、人類の歴史上の食文化から紐解いても、本物のボーンブロス間違いなく素晴らしい食材と言えるでしょう。
