🔑米油を選ぶときのポイント
①農薬が使用されていないお米を原料としたもの
日本は1ヘクタールに換算すると農薬の使用量が多い国でもあります。その中でも、お米の農薬の使用量は多いため、気になる方だけで良いので、普段食べるお米だけでも農薬が使用されていないものを選ぶことをおすすめします。
②低温圧搾(コールドプレス製法)で、ヘキサンが使用されていないもの
これはオリーブオイルでも同じことが言えますが、基本的にオイル製品に関してはコールドプレスを選ぶのが良いことは皆さんもご存知でしょう。
③遮光瓶のもの
入れ物は瓶で、遮光されているものが理想です。遮光されていない場合は光に触れないようにしましょう。
細かいことを言うと他にもありますが、上記3つのポイントは考慮して選ぶと良いと思います。
米油の酸化リスクの観点から
酸化安定性と加熱
米油は加熱に対して比較的安定し、特に米油は高温調理に適しているとされていますが、多価不飽和脂肪酸(PUFA)も多いため酸化しやすい性質を持っています。
脂肪酸組成
米油はPUFAと一価不飽和脂肪酸(MUFA)を40:40の割合で含んでいます。PUFAは酸化しやすく、加熱や空気、光に曝露されると酸化が進行しやすいです。品種や抽出法によってはオレイン酸(MUFA)が52.84%、リノール酸(PUFA)が約3.07%とされるものもあります
PUFAは酸化しやすく、加熱や空気、光に曝露されると酸化が進行しやすいです。これはオイルの製法や品種によっても異なる場合があるので、米糠との多少の違いや米油の製品によって違いがあると言えます。
抗酸化物質の低減
米糠には天然の抗酸化物質が含まれていますが、製造の過程でこれらが減少する可能性があり、これにより製品としての米油の酸化安定性が低下することがあります。コールドプレス製法であれば、より抗酸化物質が残っている可能性があります。しかし、加熱することにより、その活性は落ちる可能性が高いということも加味すると、生に近い形で使用した方がより良いと言えます。(精製されているものはより酸化しやすい)
製造工程と保存環境
米油の製造過程での高温処理や、保存環境が酸化を促進する可能性があります。適切な保存環境であれば酸化を遅らせることは可能です。選ぶならコールドプレスのものを選びましょう。
ごま油との比較
ごま油はPUFAとMUFAを50:50の割合で含んでいます。セサミンやセサモリンなどの特有の抗酸化成分により、熱に対して酸化耐性を持っています。*これらの保護効果があるため、酸化による劣化が遅くなる
”誤差ではあるが、ごま油は米油に比べて酸化に強いと一般的に考えられる”
【日常的な油の中で順位をつけるとしたら】
オリーブオイル、ごま油、米油の順でしょう。もちろん、これも、油の製法や品種などでも多少変動はあると思いますが、どれも完璧な製法のオイルという条件を元として順位をつけています。
裏アカではより詳しく記載しておりますが、熱、光、空気への曝露において、ごま油は米油よりも酸化に強いと考えられます。ただし、油の酸化耐性は製造方法や保管条件にもよるため、これらの一般的な比較は個々の製品によって異なるかもしれないという点も加味しておくと良いです。ここら辺はより詳しく、スクールの追加動画で説明できればと思っています。結論としては、どの油も低温での調理油として使用する程度にし、基本的には生で使用する方がより良いでしょう。
【米油の脂肪酸組成に関して】
以下の参考リンクは健康的だという内容も含めていますが、米油自体が悪いのではなく、市場に出回ってるもので僕がおすすめできるものが今現在ないということです。繰り返しになりますが、米油自体は素晴らしいものです。以下が参考リンクです。
https://www.researchgate.net/figure/The-fatty-acid-composition-of-rice-bran-oil_tbl2_270957209
ここら辺はより詳しく、スクールの追加動画で説明できればと思っていますが、ごま油に含まれる成分と米油に含まれる成分の特性の違いがとても重要なポイントとなるのです✍️
結論
米油はオリーブオイルやごま油同様、低温での調理油として使用する程度にし、基本的には生で使用する方がより良いでしょう。